東混コン・コン・コンサートは絶対聴くべき!



大変ご無沙汰しております。
新年度の新生活もなんとか軌道に乗り始め……と言ったところでしょうか。私は元気です。

さて今回は6月1日に配信で聴いた「東京混声合唱団コン・コン・コンサート2021」がとても良かった!という話を。

 

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toukon1956.com

後半の信長貴富作品も、その旋律の魅力と音楽の幅広さを十分に伝えてくれたのですが、「コン・コン・コンサート」と銘打たれているこの演奏会。
全日本合唱コンクールの課題曲、そしてNHK全国学校音楽コンクールの課題曲の演奏が素晴らしかったのです。


作品ごとの個性が良く引き出されていて。
全日本のG4「骨」では現代的なリズムやフレーズ。
F3「夜来香」は女性らしいオシャレさ。
何より小学校、中学校、高校のNコン課題曲。
こういう課題曲演奏のモデル合唱団などでは得てしてお手本的になりがちですが、今回の演奏は全くそんなことはなく、ひとつの作品として向き合い、熱く深く心に届く演奏。
ぜひ学生さんに聴かせたい!と思いました。



信長貴富先生も 

 

「コンクールの課題曲を東混が取り上げる意味が今回ほど見えたことはなかったように思う。どの曲も名曲として私たちの前に提示してくださった。」

「コンクールをテーマとしたコンサートでありつつ、コンクールという枠の外にある美しい音楽の姿を示してくださった。」と大賞賛。

 

https://www.facebook.com/nobunaga.takatomi/posts/217672393503483



今回の演奏会の指揮者:原田慶太楼氏のプロフィールに興味を引かれました。


日本からアメリカへ渡り、そしてロシアで指揮法を学ばれ、オペラ指揮者としても実績が多いそう。
(音楽のスタートは吹奏楽から?)

プロフィール中の


海外のオーケストラでもポストを持って活動する中で、日本のオーケストラに欠けていると感じるのは既存のファン以外へのアプローチだという。「オーケストラが人気の映画音楽を演奏したり、ポップスターと共演したりしてもいいはず。10代から30代の若者が行きたくなるプログラムが少なすぎる」と指摘する。

 


この言葉から(原田氏の指揮する合唱音楽はどういうものか?)と思って聴いたのは大正解でしたね。

曲の決め所を活かす構成、優れた言葉のニュアンスと一致した音楽、そしてカンタービレが本当に良かったんです。
表情から察するに、歌う東混のみなさんも楽しかったのでは、と書いたら東混団員さんから「ご明察!」との反応が(笑)。


原田氏のツイート。
なるほど、こういうリハーサルがあってこそ、あの本番があったのだと納得。

 



Nコン高校の部課題曲「彼方のノック」で感じたこと。
自分は合唱演奏ではあまり「言葉が聞こえる」ことを重視しないんですけど。
それは、今まで聴いてきた言葉が聞こえる演奏って、言葉のニュアンスや前後の音楽を分断する演奏が多かったせいなのだと気づきました。
東混の「彼方のノック」のように、それを両立させていれば本当に素晴らしい演奏効果を生むんですよ。
言葉だけ聞きたきゃ合唱じゃ無く、朗読の方が良いんだし。


次回は課題曲では無く、原田慶太楼氏選曲の演奏会をぜひ聴いてみたいです。
東混事務局の方、よろしくお願いしますね。



・・・ここまで書いたら、みなさん聴きたくなったでしょ?

東京混声合唱団の配信、今までは配信前にチケットを購入しないと聴くことが出来なかったんですけど、この演奏会に限り、現在も購入して聴くことが出来るんです!(「レンタル」と呼ぶらしい)
私の言葉が(そして同列に並べるのも恐れ多いですが信長先生のお言葉が)本当かどうか確かめて欲しい!

 


さらに明日6月11日配信の「合唱の輪Vol.3 【三宅悠太の世界】」も購入しましょう。
もう何というか自分が東混の回し者みたいに疑われるのも承知で。
配信後には聴けなくなる(はず)!

 


今をときめく作曲家:三宅悠太先生の自作自演。
こちらも凄く楽しみです。