観客賞バックステージ 大学ユースの部 その4

 

 

稔るころ(新潟市)

 

 

<演奏中の体調不良について>
2018年の札幌全国大会で、ある団体の演奏中、一人の団員さんが貧血を起こしたようにふらつき。
隣の団員さんが腕をつかんで支え、その方を座らせ、一緒に座って寄り添い、歌い続けられたことがありました。
そんな団員さんの思いやりのおかげで、演奏は中断することなく終了できました。

↓ 詳細は2018年の当ブログ記事を読んでいただくことにして。

 

極度の緊張状態における、全国大会の演奏中の体調不良は、どなたにも起こり得ることかもしれません。
今一度、対応策を記しておくことにしました。
札幌の合唱団Le camaradeさんも、非常に役立つ、このようなツイートをされております。

 

 
「演奏中、気分が悪くなったらその場に座る」
「回復したと思っても立ち上がらない」
「気分が悪くなった団員を見かけたら、意識の確認をして、対処を決める」

繰り返しますが、演奏中に気分が悪くなる可能性はどなたにもあること。
そのため、そのような状況に陥った方を責めるのではなく、むしろこれを機に、ステージに立たれる全員が共通の知識として、周知徹底すべき事項と捉えるべきだと考えます。
聴衆のみなさんと出場者のみなさんがお互いに思いやりを持ち、素晴らしい全国大会を実現できるよう願います。


前回は福島大学混声合唱団さん、関西学院グリークラブさん、Man de rartさんの3団体をご紹介しました。
大学ユース部門、最後の2団体です。


9.鳥取県・中国支部代表
Chor Karmin

https://twitter.com/ChorKarmin

(混声・初出場

初出場おめでとうございます!
コール・カーミンさんのXアカウントによると2022年9月24日に結成、鳥取県立米子東高校合唱部の117~119期卒業生を中心に活動しており、鳥取県以外にも他の地方から参加されている団員さんもいらっしゃるとか。
鳥取県から大学職場一般部門の全国大会出場は、なんと12年ぶり!

 

そんなChor Karminさんの演奏曲は
課題曲
G2 Les fleurs et les arbres(「Deux choeurs」から Camille Saint-Saëns 詩曲

自由曲
混声合唱とピアノのための「くちびるに歌を」より
「4.くちびるに歌を」
(信長貴富 作曲)

初出場で課題曲にG2サンサーンスとは志が高いですね!
そして自由曲、今年の3月に開催されたChor Karminさん第1回演奏会の「くちびるに歌を」をYouTubeで聴かせていただいたのですが、丁寧に言葉を紡ぎながら、真っ直ぐに思いを伝えようとする姿勢に打たれました。
初出場の勢いのまま、新潟に集う合唱好きのみなさんへ「くちびるに歌を!」と強く訴えかけて欲しいと願います。

 

 

最後の団体は北海道の実力男声合唱団!


10.北海道・北海道支部代表
北海道大学合唱団

https://twitter.com/Gassyo_hmc

(男声・2年連続出場・第50回大会から17回出場、通算31回目の出場)


昨年は課題曲シューマンをドイツ語の意味を感じさせるように端正で優れた演奏をされ、自由曲の鈴木輝昭「谷地の魔神が自らを歌った謡」は特有の音響を活かし、アイヌを題材にした作品を北海道代表として見事に演奏されていました。


北海道大学合唱団さんの今年の演奏曲は
課題曲
M2 Salut, Dame Sainte(「Quatre petites prières de Saint François d'Assise」から) Francis Poulenc 曲

自由曲
男声合唱とピアノのための「三つの時刻」より
「薔薇よ」
(詩:丸山薫 作曲:三善晃)
二群の男声合唱とピアノのための「路標のうた」
(詩:木島始 作曲:三善晃)

大学ユース部門、男声の3団体すべて課題曲はM2プーランク!
聴き比べが楽しみなだけでは無く、課題曲に定評のある北大さんがどんな演奏をされるか、期待です。
自由曲「薔薇よ」は三善先生の初めての男声合唱曲。
繊細なピアニズムと男声の世界、そしてぎこちない親交が確固たる友情へ音楽と共に昇華されていく「路標のうた」、名曲です。

今年度は8月に軽井沢国際合唱フェスティバルへの参加で、素晴らしい演奏を披露され。
さらには神戸で、この全国大会へ出場の関西学院グリークラブさん、そして同志社グリークラブさんと3団体ジョイントコンサートを開き、貴重な経験を積まれた北大さん。
新潟の地で、どんな演奏を聴かせていただけるのでしょうか。

 

(※次回から室内合唱部門へ出場される団体をご紹介します)